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NOG-FcgR KO マウス

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FcResolv NOG マウス

次世代重度免疫不全 NOG-FcgR KO マウス

次世代重度免疫不全 NOG-FcgR KO マウス
系統名(カルタヘナ情報) マウス NOG-FcgR KO
系統名(略称) FcResolv NOG マウス
  • ご購入にあたりまして使用同意書(FcResolv NOG)へのご署名が必要となります。
  • FcResolv NOGマウスは、日本国内で生産しお届けします。
  • FcResolv NOGマウスをご購入後、お客様の施設で臍帯血由来造血幹細胞(HSC)を移入し、ヒト化マウスを作製使用することが可能です。
  • 妊娠マウスの納品が可能です。
開発

東北大学高井俊行博士(加齢医学研究所遺伝子導入研究分野教授)が樹立したNOD.Cg-Fcer1g<tm1Rav>Fcgr2b<tm1Ttk>の凍結胚を理研BRC(RBRC02330、つくば、日本)から入手しました。この凍結胚を復元して得られたマウスをNOGマウスと戻し交配して、scid変異とIL-2Rγc標的対立遺伝子を導入し樹立しました。

特徴
  • 重度免疫不全マウスであるNOGマウスのマウスFcgRをノックアウトしたマウスです。
  • マウスの自然免疫が減弱されています。
  • マウスマクロファージ等による抗体消費の影響が排除されるので、ヒト造血幹細胞を移植したヒト化マウスによる免疫チェックポイント阻害抗体による抗腫瘍効果が従来のNOGマウスに比べ明確に評価できます。
研究用途
  • HSC移植ヒト化FcResolv NOGマウスを使用した免疫チェックポイント阻害剤の抗腫瘍効果の確認。
  • CAR-T細胞等と免疫チェックポイント阻害剤等との併用療法による抗腫瘍効果の評価。

ヒト化 FcResolv NOG (ヒト化 NOG-FcgR KO) マウス

  • ヒト造血幹細胞(HSC)を移入したモデルが汎用されます。
  • 日本国内でヒト化FcResolv NOGマウスを作製し、お客様にお届けしています。
  • 生産は、ご注文をいただいた後開始します。通常は受注約12週間後に出荷していますが、HSC移入後即出荷し、納品することも可能です。
  • ヒト化FcResolv NOGマウスに担がんしたモデルを使用した薬効試験を受託いたします(注1)
  • CAR-Tなどお客様が提供される細胞を移入して作製したモデルを使った受託試験も可能です。
  • ご購入にあたりまして使用同意書(FcResolv NOG)へのご署名が必要となります。

(注1)通常、がん細胞株(またはPDX腫瘍)はお客様に準備していただいておりますが、購入可能な細胞の場合は弊社で購入することも可能です。

HSC移入ヒト化FcResolv NOGマウスの特徴
  • HSCを移入したヒト化FcResolv NOGマウスで、幹細胞は主にヒトT細胞とヒトB細胞に分化、生着します。一部はNK細胞、マクロファージ、単球にも分化しますが極少数です。
  • 従来のヒト化NOGマウスと比べ、末梢血中のヒトCD45陽性細胞の比率は、高い傾向があります。
  • また、ヒト細胞サブセットの解析により、ヒト化FcResolv NOGマウスでは、移入16週間後のCD19陽性B細胞の比率が優位に高く、CD3陽性T細胞の比率が低いこと、CD33陽性骨髄系細胞とCD56陽性NK細胞の比率に差が無かったことが報告されています。(Katano et al. Scientific reports 2021)
  • ヒト免疫細胞による移植片対宿主病(graft versus host disease; GVHD)は通常見られません。ヒト免疫細胞生着後にがん細胞を移入しても多くの場合、生着することが確認されています。
  • 分化したヒトT細胞は、薬物やサイトカインによる活性化およびがん細胞等に対する細胞傷害活性が確認されています。
  • 米国、EU諸国ではTACONIC社が免疫系ヒト化FcResolv NOGマウスを供給しています。
  • 日本国内で供給されるヒト化FcResolv NOGマウスと同等の品質基準のものです。
  • ヒト化マウスの特徴、ヒト化マウス作製及び使用実験プロトコールに関しまして、詳細な説明会をオンラインを通して提供させていただいております。ご希望のお客様は、こちらまでお気軽にご連絡をいただけますようお願い申し上げます。
背景データ
生産と供給
  • 日本クレア株式会社に生産を委託し、日本国内で生産しています。
  • 日本クレア株式会社では、厳密に管理されたNOGおよび次世代NOGマウス専用のSPF飼育室で、生産しています。輸送は、専用の輸送箱を使用し、専用車両により行います。
FcResolv NOGマウスの動画

FcResolv NOGマウスの樹立、特徴、主な研究用途をご紹介します。
造血幹細胞を移植した、ヒト化FcResolv NOGマウスによる、免疫チェックポイント阻害剤(ニボルマブ)の抗腫瘍評価について紹介されています。

文献集

Development of a novel humanized mouse model for improved evaluation of in vivo anti-cancer effects of anti-PD-1 antibody. (humanized mice, Imuune checkpoint inhibitors, FcgR-/-)
Sci Rep. 2021 Oct 26;11(1):21087. doi: 10.1038/s41598-021-00641-8.
Ikumi Katano, Asami Hanazawa, Iyo Otsuka, Takuya Yamaguchi, Misa Mochizuki, Kenji Kawai, Ryoji Ito, Motohito Goto, Takahiro Kagawa, Takeshi Takahashi

Improved Detection of in vivo Human NK Cell-Mediated Antibody-Dependent Cellular Cytotoxicity Using a Novel NOG-FcγR-Deficient Human IL-15 Transgenic Mouse. (humanized mice, FcgR deficient, NK cell)
Front Immunol. 2020 Oct 7;11:532684. doi: 10.3389/fimmu.2020.532684. eCollection 2020.
Ikumi Katano, Ryoji Ito, Kenji Kawai, Takeshi Takahashi